イソトレチノインはニキビに最も効果があるお薬として、欧米では30年の歴史があります。重篤な副作用が起こる確率は、決して大きなものではありません。医師のもとで正しく服用し、注意事項を守れば、大部分の副作用を防ぐことができます。ただ、頻度は多くありませんが、稀に大きな副作用が起こることもありますので、治療前にシートで副作用を説明し、同意を得られた場合のみに使用します。

また、きちんと定められた期間に、血液検査にて副作用チェックも受けなければなりません。女性の場合は1ヶ月に1回の妊娠反応検査も義務付けられています。

イソトレチノインの副作用の説明を受けられた方は、怖いと思われる方もおりますが、例えば、ニキビ治療に使用する抗生物質でも、アナフィラキシーショック（極度のアレルギーで、呼吸困難、血圧低下、場合によっては死亡）、間質性肺炎（肺障害のため、呼吸困難、ひどい場合死亡）、皮膚のただれ（場合によっては重度の火傷と同様の皮膚症状を起こします）、膵炎、大腸炎等重篤な副作用が報告されています。皆さんが、抗生剤を医師から処方された時、このような副作用の説明を受けましたでしょうか?もし受けたなら、とても飲みたい薬とは思わないでしょう。

どんなお薬でも副作用がありますので、当院ではメリット、デメリットの説明をしっかり行い、患者さま自身が、同意、納得した上で、治療を行なっております。