サリチル酸マクロゴールピーリングについての質問
Q1. ピーリングとは何ですか?ピーリングの種類を教えてください
ピーリングとは、薬剤またはレーザーにて皮膚の余分な表皮(場合によっては真皮)を取り除き、肌を再生させる治療です。
代表的なものに、以下のものがあります。
深さによる分類
1)浅いピーリング
20%〜30% グリコール酸
20%〜30% サリチル酸
10%〜20% TCA
2)中等度のピーリング
50%〜70% グリコール酸
35%〜50% TCA
3)深いピーリング
60%以上 TCA
フェノール
ベーカーゴードン液
■薬剤による分類
1)グリコール酸
AHA(フルーツ酸)のひとつ。他のフルーツ酸としては、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等がある。30%程度の濃度で、現在最もニキビ治療、ニキビ跡治療に用いられているピーリング剤。角栓融解作用、抗炎症作用、抗脂腺作用、真皮コラーゲン増生作用がある。
2)サリチル酸
エタノールを基材として用いたもの。30%程度の濃度で、ニキビ治療、ニキビ跡治療に用いられている。グリコール酸と同じ作用をもち、グリコール酸よりも効果が高い。ピーリング後の刺激、炎症、色素沈着がグリコール酸よりも強く現れやすい。
3)サリチル酸マクロゴール
従来のエタノール基材から、マクロゴールという基材に変えたもの。マクロゴールと合わせることにより、サリチル酸の欠点であったピーリング後の刺激、炎症、色素沈着が激減し、効果も変わらないピーリング剤となった。グリコール酸と比較しても、ピーリング後の発赤、紅斑、色素沈着、刺激は有意に少なくなっており、角質除去効果はグリコール酸より有意に優れている。
4)TCA
トリクロロ酢酸。非常に強い酸で、皮膚の真皮まで浸透する。50%以上の濃度で、深いニキビ跡の治療に使用される。高濃度ではピーリング後の炎症、発赤、色素沈着は数ヶ月以上に及ぶ場合もあり、他の治療が無効な場合、または無効と思われる場合に限って用いるべき薬剤と考えられる。