山口クリニック ニキビ外来 [皮膚科]

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Q2. 私のニキビの原因を教えてください

「ニキビの原因を教えてください」という質問は、一番多い質問です。「生活も気をつけて、食べ物も気をつけているのに何でニキビが出来るのですか?」「私のニキビの原因を徹底的に調べてください!」と要望される患者さまもいます。

答えから申し上げますと、ニキビの原因は「体質=遺伝」です。ここで言う「遺伝」とは、もちろん親から受け継ぐという意味もありますが、「遺伝子」という人間本来の体質を決定しているものを指します。

体質以外にニキビの原因がある人はほんの一握りです。はっきりとした原因としては、例えば「ニキビダニ」というダニが原因のものや、ステロイドの使用による薬剤性のもの、内臓疾患によるもの、などがありますが、ニキビ全体でみると稀です。

ニキビの原因と一般的にされているものに関して、以下のものがありますので、一つずつ見ていきましょう。

○食べ物

チョコレートやナッツ類、油物等が悪いと思われていますが、食べ物でニキビが悪化するという医学的データは、実のところありません。よって食べ物が原因とは一概には言えません。

○ストレス

ストレスはニキビの一因とする説もありますが、ストレス値を計測することは困難であり、医学的にストレスがニキビの原因と証明することは難しいと考えられます。しかし、コルチゾールなど、高ストレス下で分泌されるホルモンは、ニキビを悪化させることが知られており、原因の一つだと考えられています。

○化粧

化粧品もほとんどニキビに関係ありません。ただ、毛孔を塞いだり、油性(オイル)のものは、ニキビを悪化させる危険はあります。

○ホルモンバランス

例えば、多嚢胞性卵巣症候群と呼ばれる男性ホルモン値が高くなる病気がありますが、そういった場合はそれが原因となることがあります。ただ、明らかな病気ではない場合、「ホルモンバランスが乱れているからニキビが出来る」と医学的に証明することは難しいと考えられています。「男性ホルモン値を計測したら、正常値より高かったからホルモンバランスの乱れのせいではないですか?」という患者さまもいますが、男性ホルモン値は、時間によって変動があり、また、種類も1種類だけではなく、何種類かが複雑に作用しています。1回の採血で、1種類のホルモン値の異常が出たからといってホルモンバランスが乱れているとは言えません。また、ホルモン値が正常でも、ホルモン治療の効果はありますので、私は過度にホルモン値を気にしなくてもよいと考えています。実際当院ではほとんどの場合、ホルモン値は測定していません(検査も高価ですので)。

○髪の毛

髪の毛等の刺激は、ニキビを悪化させることがあります。同様に、ニキビが気になって肌にしょっちゅう触っている場合も、悪化させることがあります。そういった方は、髪の毛を結んでもらったり、顔に触る癖を直してもらいます。同様に、マスクや帽子も悪化する要因になります。

「ニキビの原因」について書きましたが、基本的には「体質」であり、特定のものを除いては、医学的に調べようがないというのが現状です。原因に執着するより、きちんと正しい知識を身につけ、専門の医療機関で治療を行うことが大切と考えます。

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